古谷の日記

音楽ゲームのことを中心に

星屑テレパス1話、原作との違いを中心に

 

 

 いわゆる深夜アニメを見なくなって3年ほど、久しぶりに見た作品が『星屑テレパス』です。

 おそらくアニメ化決定くらいのタイミングで、尊敬してる方が新作を書いているの(#星屑テレパス #雷門瞬 私の本気になれるもの - snsssの小説 - pixiv)を見て興味を持ったのが、発端でした(リンク先はアニメ勢だとネタバレになります。4巻まで読んでいると良い感じかも。めちゃくちゃ良いです)。その後、私も原作を泣きながら読んで、楽しみに1話を待っていましたが、何点か気になる点があったので、メモとして残しておきます。

 

1.窓

 最初の数分、何となく見ている段階で思ったのですが、窓を使った絵が多い気がしました。

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アバンの終わり。かなりアオリの視点で、海果の後ろから見上げるカット。確認してみると、原作の漫画ではこういう画角ではなくて、アニメオリジナルのものだと思います。おそらく、ここじゃないどこか(宇宙)に自分の居場所を求める海果の視点と、その未だ踏み出していない未熟さ?的なものが読み取れるのかと思います。

 

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opのサビ前、ここでも、海果の部屋の窓が3人との接点になるような雰囲気。「そんなに窓を重要視するんだ。でも、窓って色んな比喩に用いられるしな、趣味は社会の窓〜とか、ジョハリの窓〜とか、どちらかというと自己と他者の接点として〜みたいな文脈っぽいし、ジョハリの窓は近そう?」とか思ってました。海果ちゃんが、ただどこかを見上げるだけでなく、窓の外に踏み出すお話である示唆でしょうか。

 


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まだまだ窓を使った絵が続いて、こちらは人と上手く話せない海果が、ここ(地球)じゃないどこかに自分の居場所を求めるというモノローグが入り、視聴者に宇宙への憧れが説明されるシーン。ここでも、窓を通した外側の世界に、憧れを持ちつつ居場所を求める形になっていると思います。

 

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『星屑テレパス』1巻 P13 5コマ〜8コマ

ユウが、海果を見つけるシーン。原作では、教室の隅っこにいる海果にユウが話しかける構図になっていますが、アニメ1話では勇気を出したものの踵を返して学校の"窓の外"のベランダ?に逃げる海果を、ユウが追いかけて話しかける構図になっています。

 

アニメでは、窓の外ということが強調されるような絵になっていて、演出的な意図を感じる気がします。

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その続きでも、教室の内側から、教室の外側(廊下ではなく、窓の奥)にいる2人を見るような画角でのカットになります。ここ(地球・教室)じゃないどこか(宇宙・窓の外)に居場所を求める海果を見つけるユウという構図で、何とも示唆的になっていると思います。原作と違う雰囲気になっていて、非常に面白いです。

 

2.足元のカット

 原作を4巻まで読んだ私見として、この作品は足元の描写に妙があると考えています。

以下何点か紹介↓


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ここでは特に語りませんので、原作を読んで欲しいです。マジで良いので!!!

というわけで、アニメを見てる際にも、足元のカットに気を払って見ていましたが、3点ありました。

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OP、かおり監督の名前のシーン、着地する足元、そのシーン、含みがあって良い。

 

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先ほどのユウが海果を見つける手前のシーン、踵を返す足元のカット、原作にはない(その後のベランダ?でのシーンに続く形で)アニメらしくなってて良いなって思いました。

 

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『星屑テレパス』1巻 P33 7〜8コマ

原作では、言葉がつっかえる喉→おでこぱしーという描写だけですが、アニメでは、身長差を考慮した背伸びの足元が入っています。映像として連続した動きの間を埋める良い描写で、身長差萌えも強調されて良いですよね。

 

 

3.終わりに

 10/9(月)から各種媒体で配信されてる『星屑テレパス』ですが、モデルロケットは想像以上にスポ根みたいに熱いですし、ユウと海果はかなり百合百合もしてますし、ユウに関しては実は人間讃歌的でもあります。

本当におすすめなので、ぜひぜひ視聴してください!原作も読んでみて欲しいです!原作には原作の空気感がありますし、おすすめです!!!